障子のはなし
最近では障子の張替えをしている風景にも、めったにお目にかかれなくなりました。
障子は平安時代に生まれた「明かり障子」を原型としています。和紙を透かした光が室内で柔らかく拡散し、桟の繊細な線は日本の建物の美しさを引き立てています。又、障子スクリーンに映った樹木や人影は、楽しい影絵を見せてくれます。
障子は部屋の内外を隔て、夏の強い日差しを和らげるだけでなく、冬にはサッシとの間の空気層がペアガラスと同等の断熱層となり窓ガラスの結露や寒さを防いでくれます。材料は杉の赤身が最上とされ、格式のある座敷では桧が用いられてきましたが、近頃ではスプルースなどの輸入材を使うことも多くなっています。桟のデザインも多様で、フローリングの部屋の窓にも意外とマッチしておしゃれです。
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