田中さんの山には、もろだ(ねずみさし)の木も切ってありました。長さ3mです。
癖のある材ですが、水にはめっぽう強く、腐りません。鉄よりも長持ちします。玄関や下屋の水のかかる柱に使います。イサムノグチ美術館の蔵や恵利邸の壁の中にはこの木を塗りこめてありました。引田の井筒屋の井戸のつるべ柄にも使われていました。昔の人は経験から、この木が役に立つことを知っていたのです。
松ぼっくり小屋にも、心棒にこの木を使えばいいと、石田さんが自分の倉庫から提供してくれました。地面にそのまま埋めても腐らないのです。そんな木があるなんて、つい最近まで知りませんでした。
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