涼やかに住まう
6/23 オアシス原稿
香川県は瀬戸の夕凪といって、夏の夕刻には風が止まり非常に蒸し暑く感じます。エアコンの無い時代には、いかに涼しく住まうかが非常に重要なことで、様々な工夫が暮らしの中に取り入れられていました。
まず、夏の衣換えの時期になると、ふすまや障子を風が通り抜ける葦簀(よしず)戸に入れ替え、軒には直射日光の遮断と開け放たれた室内を見せないための簀(す)垂れを掛けました。座敷は風が効率よく通り抜けるように続き間になっており、その南北には庭を設けました。庭の樹木は木陰をつくり、地表の輻射熱をやわらげる効果があります。夕方には、その庭や家の前の通りに打ち水をして、水分が蒸散する時の気化熱をうまく利用すると共に、目にも涼しげな暮らしの工夫としていたのでした。
化石エネルギーに頼らず、暮らしの工夫で涼しく住まう知恵を、もう一度見直してみてはいかがでしょうか
ヨシズ戸
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