カテゴリー「府中の蔵」の5件の投稿

2010年3月 2日 (火曜日)

完成

いよいよ完成です。

外壁は、土佐漆喰と焼杉板(焼き放し)古い街並みの続く地域に、大きさ形は元のままで美しく生まれ変わった蔵と家。
近所の方たちには、きっと好感を持って受け入れて頂けたと思っています。

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外部からは想像の付かない内部空間。

最初は天井を張る予定でしたが、古天井を剥がすと丸太の梁が見え、これを隠したくなくて、施主にも了解頂き ナカケン中浦さんと大工(南原さん・近藤さん)と相談の上、表すことにしました。

大工さんには手間を掛けさせました。が、とてもいい空間になりました。

リビングには、山一木材さんで剥ぎ合わせ塗装までお願いした杉板を 富士木工所さんで脚を製作してもらい、堀コタツにしました。

屋根なりの天井部分は和紙貼り、壁は大壁漆喰塗り(ものすごく綺麗なので塗りだと
気付かない・・・)左官の太田さんとっても腕がいいです。

電気工事の国方さん、工夫してくれてありがとう。
5ヶ月間、沢山の職人さんを一生懸命まとめてくれた中浦さん、ご苦労様でした。あなたのお陰です。

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床は、TSのこもれび。杉板を熱圧加工した板です。このまま座るので、肌さわりがとてもいい「こもれび」にしました。

渋い色のキッチンパネルがいい感じ、ビビットな色の冷蔵庫がぴったりです。
天井が高い開放感のあるおしゃれなリビングになりました。

いいものが出来る一つの条件は、施主・監督・職人が仲良しになって、楽しくて元気のいい現場であることです。みんながより良い方法を提案しあって、良い物を作ろうと一生懸命に仕事してくれます。

工期の遅れも気にせず、工事中のストレスをものともせず、楽しそうに付き合ってくれた施主にも感謝。

毎日、おやつの差し入れをしていただく手間と費用は掛かりますが、結果的には施主は値段以上の物を手にすることが出来たと思っています。

楽しい仕事をさせていただいて、ありがとうございました。

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2009年12月21日 (月曜日)

屋根瓦

府中の蔵の屋根が葺かれました。

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鬼瓦は焼き直しをしてしっかりと硬く焼き締められました。帆掛け船も上がりました。

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破風の飾り瓦が、やさしい模様になっています。

こんな形の瓦は初めて見ました。

瓦もいろんな形があるんですね。

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2009年11月 3日 (火曜日)

蔵の窓

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蔵のサッシがつきました。着々と工事は進んで行きます。

上部は白い塗り壁を修復し、半分から下は、防水透湿シートの上に焼き杉板を貼ります。

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続き間の和室は、入母屋屋根の修復中。

内部は、洋室になる予定です。内部の出来上がりにご期待下さい。

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2009年10月27日 (火曜日)

屋根

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屋根の下地、桁の入れ替え 終了

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古い梁の上に新しい桧の垂木が乗り、野地板が葺かれました。

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この屋根が新しい風景を形造ります。町並みを作るのは、この屋根の連なりなのです。
大工さんは、丁寧に野地板に墨を打ち、釘の位置を決めます。

この蔵が100年もっていたのは、その垂木のピッチの細かさにありました。

半間に4本入っています。新しい垂木も60角桧で同じピッチで施工しました。
びっくりするほど、丈夫です。きっとあと80年~100年もつんじゃないかな(^^)v

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屋根下地は、コンパネで葺く家が多いですが、湿気がこもって腐り、屋根を痛める原因はこの合板であることが多いのです。

無垢の杉板で施工すれば、湿気が多いときは、水分を吸い込み、乾燥すれば、放出します。隙間が出来たり、ぴったりくっついたり、動く材料であることが重要です。

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いよいよ開始

府中の蔵改修が始まりました。

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この家が、リビングとご夫婦の寝室になります。
外観は、ほとんど変えず、内部はがらりと変わります。

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屋根は痛みが激しく、雨漏りの後が痛々しく、桁は一部取替えになります。

垂木、野地板は全てやり換えします。

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立派な中引きがあり、足元もしっかりしているので、十分に耐力があります。

壁については、土台も柱も貫も丸竹も 腐りはなく、安心しました。
少し竹と藁縄で補強し土をつけてやれば、これからも十分使えます。

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屋根から降ろされた土は、ダンプに何杯もの量です。

ずいぶん屋根が軽くなりました。

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